3月17日、久留米市障害者基幹相談支援センター報告・研修会を開催しました。第1部は久留米市障害者基幹相談支援センター報告、第2部は公益財団法人正光会御荘診療所所長、NPO法人ハートinハートなんぐん市場理事の長野敏宏氏より「精神障害者を支える活動から、皆で生き抜くための実践へ~急速にすすむ高齢化を伴う縮小地域 愛南町より~」についてご講演いただきました。参加者は福祉や行政関係が多く、94名でした。有難うございました。
久留米市障害者基幹相談支援センターより活動報告を行いました
平成28年7月の久留米市障害者基幹相談支援センター開設から平成29年2月までの実利用者数、相談・支援件数等および実績報告を行いました。
・実利用者数 :大人1,001名、児童196名
・相談支援件数:3,550件
・関係機関との連絡調整:5,395件
(4センターの合計:H28年7月~H29年2月)
長野敏宏氏による講演会を実施しました
人口2万2千人、過疎化の進む愛媛県愛南町の現実と、精神障害者の地域ケアについて、たくさんのエピソードを中心にお話いただきました。
「精神障害者が生活から離れないこと、入院をさせないこと」を軸に実践することで、「精神障害者が街に慣れ、精神障害者に街が慣れる」ことを考え、地域に交わる中で、人口減少に伴う働き手の不足という深刻な現実に直面し、そこから「共に生きる、共に働く街づくりを目指し、地域に巻き込まれていった」とのことでした。
これからの縮小社会の中で、社会の一員として生きていく為に事業を起こすこと、地域を多く知りつながること、地域のストレングスに着目していかなければならないと思いました。
質疑応答
来場者アンケートより、感想をご紹介します
長野氏の講演が「参考になった」という感想をたくさんいただきました。
ありがとうございました。ここで抜粋編集してご紹介します。
○障害者がきちんと生業を、地域コミュニティを作って生きていくことが、ひいては地域全体の活性化につながると思った。そうした視点を日々持って業務に取り組みたい。
○これからの縮小社会の中で、皆が生きて行く周りにいる方々とストレングスの視点を持って様々な関わりを持っていこうと思えた講演でした。
○話が面白くとても参考になりました。アイディアがあればまずは行動する。ストレングスを考える等、取り入れることができそうな部分から始めようと思いました。
○自分がしていることが制度にのった一つの動きだけで、本当に目指していくことが、ボヤけていたことに気付いた。「理想を持って実行していく」ことを考えます。「アボカド」食べてみます。
○障害者ありき、福祉サービスありきの視点でなく、身近なことからの取り組みをされてからの拡がりというような感じを受けたので聞きやすかったです。行動の原点となる「想い」がどんなものかをいうことも大事にしなければならないと思いました。
○障害者の親として、わが子の将来にあまり希望は持てないのではないかと思っていましたが、誰かのせいにしても誰も幸せにならない、登る道を間違えない、等々、今日の講演を伺ってたくさんのキーワードを教えていただけた気がしています。楽観は出来ないけど決して悲観をせず、わが子のストレングスを見つけて生かしていきたいと思いました。
○健常者・障害者を線引きするのではなく、「みんなで」考えて「みんなで」地域について考えること、取り組むことがどれだけ楽しく、未来につながるかを学べました。
○今後少子高齢化をおそれないで、全年齢が必要という話に感心しました。今後どんどん人手不足(労働力不足)になっていき、いろんな人が働き手になっていく、なっていかざるをえないという考え方に共感しました。インクルージョンより、ノーマライゼーションが必要だという話もよく分かりました。
○社会の一員として生きていくために事業を起こすこと、地域とつながること、地域を多く知ることが大事という言葉があったが、閉鎖的では発展していかないと思った。
○これからの地域のとらえ方が変わってくると思います。
開会挨拶
閉会挨拶