2016.10.7研修

9月15日、第43回くるめ相談ネット(相談支援事業所連絡会)を開催しました。前回の「生活困窮者自立支援法」に関連し、「日常生活自立支援事業・生活福祉資金」について「久留米市社会福祉協議会」の皆さんと意見交流を行いました。

第43回くるめ相談ネットは、南部障害者基幹相談支援センター担当で進行し、出席者は32名でした。

当日は、「久留米市社会福祉協議会」より2名の方においでいただきました。

今後、連携を図るために、制度の概要や支援内容等をお聞きし、意見交流を行いました。

その後、グループ討議を実施し、それぞれの課題を出し合い意見交流を行いました。


■第43回くるめ相談ネット(相談支援事業所連絡会)
日 時:2016年9月15日(木)
場 所:ゆうかり学園研修室1(地域支援棟2階)
出席者:32名
担 当:南部障害者基幹相談支援センター
議題
・日常生活自立支援事業・生活福祉資金について
・グループ討議
・質疑応答
・その他連絡事項


■主な内容(抜粋)
1.日常生活自立支援事業・生活福祉資金について

① 久留米市社会福祉協議会 生活福祉資金事業 相談員 早野留美子氏によるお話
・生活福祉資金貸付制度は、民生委員の要望からできた低所得者世帯のための貸付制度。
・対象は、低所得者世帯、障害者世帯、高齢者世帯で個人ではなく世帯に向けた貸付。他制度優先。
・総合支援資金と緊急小口資金を利用する場合は自立支援センターでの面談が必要(貸付の必要性があるか)
・社協と自立支援センターは情報共有している。

② 久留米市社会福祉協議会 日常生活自立支援事業 専門員 長屋麻衣子氏によるお話
・利用対象者は、金銭管理に困っている方等で契約内容が理解できる方。
・福岡県(久留米市社協)は身体障害のみは対象外。
・浪費がすごいため、通帳をあずかってほしい⇒対象外。
・生保の場合は利用料無料。年金や収入のある方は利用料がかかる。(毎回:1,000円、毎月:350円・250円)
・相談から契約まで、1ヵ月かかる。契約締結審査会は、社協の中で話し合う(中旬)。
・1ケースにつき専門員と生活支援員の2名がつく(専門員・・・連絡調整、生活支援員・・・実際に動く人)
・成年後見制度との違いは、判断能力と意思決定能力があるか。あくまでも本人との契約。
・成年後見制度に移行する方が多い。
・久留米市社協の専門員は3名。その方に合った社会資源の利用も検討していく。

2.久留米市生活自立支援センターへの質疑応答

―教育資金は返済のことが気になる
月1万円で返済ができるようにしている。返済率70%。少しでも返せるような姿勢を見せることが大事。その場しのぎではなくて改善対策で。利用者の意思でひっかかってなかなか利用できない方もいる。

―教育資金について
年間相談者数:60~100件/月。時期によって変わる。(27年度:189件)
・学校卒業後に、子どもが返すことになっているが、親が返す方もいる。
・障害者はそんなに多くない。

―日常生活自立支援事業で、後見相当で断られたケースあり、後見の判断は?
本人との面談で会話がかみあわない等、コミュニケーション手段や名前、生年月日、住所等言えるか、生活状況言えるか(ガイドラインに沿って)。契約能力が難しい。契約後の判断が難しい。⇒後見
身体障害等で器質的に字が書けない場合は代筆でもOK。

―計画の段階ですべてお金を使った場合
小分けにして渡す人もいる。食費・家賃等封筒わけにして渡す。基本的には渡した金額の中でやりくりしてもらう。実際は、ヘルパー等にお願いしている。

―成年後見なのか日常生活支援事業なのか迷った場合、相談していいか?療育手帳B2の方で金銭管理をどこでするか迷った場合の判断はしてもらえるのか?
補佐と補助とかぶっている部分が多い。実際、どちらに相談してもよい。日常生活支援事業から補佐にバトンタッチ(グレーゾーン)⇒身寄りがない方など、今から整えておいたほうがいい等、判断に困った場合は相談を。

―身体障害は対象外であるが、施設入所が長い場合は?
小児麻痺、身障麻痺は難しい。高齢者で施設にいた人を認知症としてあげるケースもある。

―貸付金について連帯保証人は同世帯の方でも大丈夫なのか?
別世帯の65歳以下、300万以上の方が対象。

―日常生活自立支援事業の支援の時間について。社協をスタートしてゴールも社協?
移動で長時間かかる場合、できるだけ地域に近い支援員が対応。支援員に一時間だけでも可か?等確認。

―日常生活自立支援事業利用者が亡くなった場合、その後の財産をどうするのか?
亡くなった時点で契約終了。死後は対応できない。生保の場合は、ケースワーカーが対応。
預かり・指名書に同意していただけるか、指名書がない方もいる。家族だけでなく友人・知人等指名書で同意いただければその方に渡す(誰でもよいができるだけ身内)。この人で大丈夫なのか?と本人最終確認。

最新の研修報告

  • R6.10.24 こども分科会 第2回 こどもまんぷく

  • R6.9.19 相談分科会 第3回 相談ネット

  • R6.8.16 重心分科会 活動報告