おとな分科会

障害のある方の働き方は福祉的就労や一般企業への就労など、近年多様化がすすんでいます。

分科会では医療や福祉、就労機関など様々な分野から参加者を募り、現状と課題を共有しながら、障害のある方の「働く」を応援する仕組み作りについて協議しています。

 

1 設立趣旨

おとな分科会の開催にあたっては、市内の障害のある18歳以上の方々を取り巻く課題を集約する組織づくりの前身として、平成28年度からおとな部会サロンを立ち上げ、議論を行ってきた。就労についてはこれまでも当事者活動や就労継続支援A型・B型事業所の商品販促活動を通じた事業所PR活動など、市内でも活発な活動が行われており、それぞれの活動の参加者からもご意見を集約してきた。障害のある方の就労については、障害者雇用促進法の改正に伴う一般就労の機会の拡大がある一方で、久留米市においては就労継続支援A型・B型の事業所数の増加もみられている。就労をしたいという意欲や、できる能力があっても就労系サービスを使い続ける、または就労適齢期に最初から福祉サービスの利用を勧められるという現状が垣間見られた。

障害のある方の今後の「はたらく」を応援する仕組み作りを模索し、福祉サービス事業のみならず、医療、就労、地域など障害のある方の日中生活の場を繋げていくために、分科会を設立する。

 

2 分科会構成

会長   福岡県障害者雇用支援センターあゆむ 中野  ルミ氏
副会長  地域活動支援センターフロンティア  古川  克介氏
副会長  さくら相談支援ステーションくるめ東 加藤 さよ子氏

分科会参加者
・障害者就業・生活支援センターぽるて
・StudioLink
・LikeLab
・ウェルフェアマリア
・障害者自立訓練サポートセンターわ~よか
・就労継続支援A型事業所スローライフ
・聖ルチア病院
・田主丸中央病院
・堀川病院
・久留米リハビリテーション病院
・市労政課

分科会事務局
・久留米市北部障害者基幹相談支援センター
・久留米市南部障害者基幹相談支援センター
・市障害者福祉課

オブザーバーとして参加
・久留米市公共職業安定所

 

3 1年間の取り組み (平成30年8月~令和元年7月)

(1)分科会開催回数(平成30年8月から令和元年7月まで)
 計6回開催
 第 5回 平成30年 9月14日 15:30~17:00 市庁舎14階会議室
 第 6回 平成30年11月22日 15:30~17:00 市庁舎14階会議室
 第 7回 平成31年 1月24日 15:30~17:00 市庁舎14階会議室
 第 8回 平成31年 3月22日 15:30~17:00 市庁舎14階会議室
 第 9回 令和元年 5月24日 15:30~17:00 市庁舎14階会議室
 第10回 令和元年 7月19日 15:30~17:00 市庁舎14階会議室

(2)事務局会議
 計6回開催
 第 5回 平成30年 8月29日
 第 6回 平成30年10月25日
 第 7回 平成31年 1月 9日
 第 8回 平成31年 3月15日
 第 9回 令和元年 5月20日
 第10回 令和元年 6月24日

(3)キラリマルシェトークセッションにておとな分科会の広報
 平成30年12月1日 久留米シティプラザ

(4)第1回障害福祉サービス事業所(就労継続支援A型事業所)勉強会
 平成31年2月28日 18:30~20:00 市庁舎13階大会議室
 内容「指定就労継続支援事業所の収支改善」
 ・経営改善計画書作成時の留意事項
 ・事業所間での情報共有・意見交換

 

4 課題

(1)企業への障害者啓発の必要性
障害者雇用促進法の改正により、平成30年4月1日~民間企業の障害者雇用率が2.0%から2.2%へ、3年後には2.3%に段階的に引き上げ。ハローワーク久留米雇用指導官との意見交換の中で管内の対象企業(従業員数45.5人以上)では296社ほどが達成しているが、未達成企業を回る中で、企業側としては雇用しなければならないことは分かっているが、どう対応したらよいか分からないと言った意見が上がっている。
企業からの相談の中には従業員に発達障害が疑われるがどう対応したらよいかとの相談も寄せられているとのこと。
また、企業側としては身体障害のある方をイメージされていることが多い。一方で求職者数を見ていくと、精神障害のある方求職件数が増加している。現場のイメージと実際に求人を求めている方とのギャップがある。

(2)就労継続支援事業所からの一般就労への繋ぎ
久留米市は平成29年4月より市内の就労継続支援A型事業所に対し、経営実態調査をおこない、生産活動に係る事業の収入から必要経費を控除した金額が、利用者に支払う賃金の総額以上とならない場合、経営改善計画書の提出を求めている。就労継続支援A型事業所は、黒字経営を求められている。
その一方で就労継続支援A型事業所の中には(1)福祉サービスの提供(2)雇用労働者としての就労の場(3)一般就労への移行支援がある。 黒字化するには、福祉サービスの提供と事業の発展性のバランスが重要であるが、収益を増やすためには当事者のスキルアップも必要となる。十分に訓練を受け一般就労できる能力のある当事者が就労継続支援A型事業所に留まらざるを得ない状況に陥りやすい構造がある。
当事者が就労に結びついていくためには、当事者のもつ「はたらく」力をいかに気づき、発揮してもらえるよう支援するかという視点が重要である。このような就労アセスメント力を養う機会を増やして行く必要性がある。

(3)幼少期からの教育
当事者が学齢期を卒業し職業選択をする際に、障害福祉サービスの利用ありきとなっていないか。幼少期から障害福祉サービスに触れる機会が多く、福祉的就労に結びつきやすい傾向にある。
本人にあった職業選択ができるように、将来は「はたらく」ことを学校教育の場や家庭の中で伝えていく必要性がある。

(4)一般就労への社会的障壁
障害を理由とした行動制限がある場合において、通勤や勤務時間帯の介助を必要とする場合、障害福祉サービスの対象外となっている。
このような方々の経済活動については、自助、共助または自費でのサービスに頼らざるを得ず、それらが得られない方々に関しては就職をあきらめざるを得ない。

 

5 事業計画 (令和元年8月以降の取り組み)

(1)一般就労に関するアンケートの実施
就労継続支援A型・B型事業所、就労移行支援事業所の利用者、障害者就業・生活支援センター(ぽるて)の利用者のなかで、現在就労したくでもできない課題を明らかにするために、アンケートを実施(令和元年7月22日送付)。現在回収中である。
上記サービスの中でどの形態の事業所を利用しているか、また一般就労についての思い、現在一般就労をしていない理由について確認し、年代、障害種別ごとに分析していく予定である。

(2)障害福祉サービス事業所(就労継続支援A型)勉強会の開催
第1回同勉強会を平成31年2月28日に開催した。市障害者福祉課指定チームから、A型事業所の役割と指導の流れ、経営改善計画書作成に当たっての留意点を説明。その後、就労継続支援A型事業所スローライフより活動内 容の報告とグループワークを行った。
参加事業所は市内27事業所中25事業所で、アンケートによると他事業所の取り組みを知ることができた、グループワークでそれぞれの事業所の現状や抱える課題について共有できた等の感想が寄せられ85%が有意義だった との返答があった。今後取り上げてもらいたいテーマについては、一般就労への取り組みや指導員・支援員の関わり方、他事業所の取り組みついてなどが知りたいとの意見が寄せられている。
今年度も、就労継続支援A型事業所間の顔の見える関係性作りと一般就労への移行についてを考えていく場として第2回の勉強会を開催する予定である。

(3)分科会の開催
今後も2か月に1度の分科会と事務局会議を開催。

 

おとな分科会  平成29年8月~平成30年7月の取り組み  こちらへ → PDF(おとな分科会)